沖縄と県外で住宅ローンの特徴は変わるのか?そして、借入の際の注意点について今回はお話しいたします。
結論から申し上げますと、沖縄と県外の都市部とでは、住宅ローンの性質において随分と相違点が多いものと感じています。銀行の数も違えば、借入する側となるお客様の収入面や結婚年齢期、出産年齢期も異なりますので、銀行側が提供するサービスや特徴も自然と変わってくるものと整理しています。
2024年の3月に日本銀行はマイナス金利政策を解除しました。この解除により住宅ローンの金利にも影響があるのか?と気になっている方は多いのではないでしょうか?物価も上昇している中、借入して本当に大丈夫なのかと気になる方も多いと思います。
沖縄の住宅ローンの特徴に加えて、借入する際の注意点についても幾つか例を挙げておりますので、これからマイホームのこ購入や建築を検討されている方の参考になれば幸いです。

◎沖縄の住宅ローンの特徴について
沖縄県内で住宅ローンを検討する場合では、まず、琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行の3つの銀行が主流になります。次に信用金庫のコザ信用金庫、ろうきん、県外のみずほ銀行、鹿児島銀行、イオン銀行、JAバンクなどが挙げられます。
地元の方が借入するとなると、やはり最初の3行にまずは相談しに行くことが多いです。そして沖縄県内では住宅ローンを50年の長期間で組む方が非常に多く、多くの県内銀行は、住宅ローンを最長50年の期間を設けています。ネットバンクや沖縄にある県外の銀行が低金利を売りにしているため、金利面では有利となる場合も多いですが、住宅ローンの借入年数が最長35年と短くなるため、借入する方の目的や返済スタイルによっては、金利よりも借入期間が長い方が良いという理由で、県内銀行を選ばれる方が多い状況です。
沖縄県は台風も多いため、県外と比べて、RC造の住宅が多く、物価高や戦争の影響を受けて材料費も高騰しており、建築単価も年々上がっております。以前は、建築費もそのうち下がるのではないかと建築するのを待っている方もお見受けしましたが、下がる気配は全くなく、今のところ年々上がり続けています。
土地についても、全国トップになる程の上昇率ですが、借入をする方の年収は全国でも下位に入るほど低くなっています。賃貸でも家族で入居する場合の賃料を月々5.5万円〜7.5万円で考えている方も多く、住宅ローンの月々の返済額も賃料が元々借りている賃料が基準となり、上限でも10万円程度で考えている方も多いように見受けられます。
それを踏まえると、住宅を購入する資金を借りてから無理なく返済していくためにも、最長年数(50年)で借りて、月の返済額を抑えて余裕があるときに繰上げ返済をしていくのを好まれている方が多いのが沖縄の特徴です。借入の金額次第で、月の返済額も下がるので一概には言えませんが、新築の場合や沖縄でも都市部などの人気エリア、土地や建物の規模が大きい物件の場合は、すぐに5,000万円を超えてくるような状況ですので、35年で返済するには収入が届かずに長期間での返済を余儀なくされるケースも多いです。
そして、沖縄では20歳前後で結婚する方や出産される方が多く、若いうちからマイホーム購入を検討する方も多いため、地方銀行も20代~30代のマイホーム購入を応援していているため、毎月の負担の少ないプランが若い世代からも注目を集めています。相続面や借入の金額の増額などもメリットもあり、親子リレー型の住宅ローンを組まれるケースも多いです。
一方で、県外からの移住者や、安定的な収入やボーナスなどがある方は、低金利で早く返済を終えたいという思いから、県外銀行やネットバンクを選択する方が多いです。
なぜ家が欲しいのか、どんな住宅が欲しいのか、今後どのような人生設計をしていきたいのかによって、住宅購入の選択は変わってきます。家族が多いため、現在住んでいるエリア内で古くても良いから広いお家を探している方、エリアは気にせず自分好みの住宅を作りたい方、子供達が巣立って夫婦2人になったから戸建てから分譲マンションに買い替える方などお客様の状況によって最適な住宅や住宅ローンは本当に様々です。ご自身にあった住宅選びと住宅ローンの選定ができることが一番です。
◎住宅ローン借入の際の注意点について
さて、夢のマイホームですが、人生で最大のお買い物になるケースも多いので、後悔だけはしたくないという方が多いはずです。
ここでは、借入の際の注意点について箇条書きですがまとめましたので、参考になれば幸いです。
•無理のない範囲で借入する
銀行が融資をしてくれる金額を満額まで借りるのではなく、これから先、無理なく返済していける金額を借りる。月々必要となるの生活費や金利が上がった時のことも考慮する。また、分譲マンションの購入を考えている方は、借入金返済とは別に、管理費や修繕積立金、駐車料金がかかることも想定しておく。また、購入時は物件価格だけでなく、登記費用や仲介手数料、火災保険などの諸費用がかかることも予め見積もっておく。
•固定金利と変動金利
金利にも種類があること、どちらを選択する方がご自身のライフプランに合っているかを考えとく。どちらもメリット、デメリットはあるので予め比較しておくことが重要。
固定金利は、借入時から返済までの間、利率が変わらない。
変動金利は、借入時の金利は低いが、市場の金利によって金利が変動する。
•返済期間を考える
返済期間を長期間に設定すると、月々の返済額は減るため毎月の負担は少ないが、借入期間が長くなることで支払う利息は増えるため、総返済額は大きくなる。
余裕があれば繰上げ返済をして借入期間を短くすることも可能であるが、定年後のことも考えた上で決める必要がある。
•団体信用生命保険や返済のルールを確認
団体信用生命保険のプラン内容によって、住宅ローンの残債が免除される条件が異なるため、ご自身の体調やご家族の病歴なども確認した上で選択する。また、共有名義で購入する場合は、支払いが免除される金額の割合を事前に決めることができるため、銀行と事前に協議をしておく。
•税金についても調べておく
住宅ローンを借り入れたことによる控除や、不動産取得税、固定資産税などの存在も頭に入れておく必要がある。
これらのルールを漠然とでも理解しておくことで、必要な際に詳細を調べて備えることができるので、しっかりと計画を立てて、人生のビッグイベントとなるマイホーム購入を迎えられることを願います。
ちょうど2024年の3月に、約8年間続いたマイナス金利政策も解除となりました。世間では、住宅ローンの金利も上がるのではないかと懸念されています。金利が上がると借り換えをした方が良いのではないかという観点で、既に住宅を購入した方からも注目の話題です。最新の金利動向を日頃から気にかけておくと良いですが、自分で調べるのは難しいという方は、プロに相談することで安心が得られるはずですので、お気軽にお尋ねください。
◎沖縄の住宅ローンと特徴と借入の際の注意点のまとめ
ご自身で一戸建てやマンションを購入したいと考えていても、自分自身がどのくらい借入をできて、毎月どれくらい返済することになるのかを知らない人の方が多いです。
私の年収では借入は厳しいかもと思っていても、世帯年収や勤続年数、年齢、取引がある銀行があるか否かにもよって結果は大きく変わります。プロに相談することで、ご自身の住宅購入に関する具体的な計画を立て、お好みの条件にあった物件が出てきた際には優先的に案内をしてもらえることに繋がりますし、ご検討エリアの土地の相場や最新の物件情報などもお届けできます。お客様のご要望やご状況を丁寧にヒアリングし、1番良い選択ができるようご提案いたします。
自己居住用の不動産購入だけでなく、売却や不動産投資、セカンドハウスのご紹介や物件管理、各種コンサルティングや相続についてのご相談も受付しておりますのでお気軽にお問合せください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。